こんばんは、舐め好きハニーです。
どうでもいい話です。
先日書いた、
カメラ雑誌CAPA 5月号の「驚かされた記事」についてちょっと触れてみます。
衝撃を受けたのは「後藤哲朗のカメラ談義 哲朗の部屋」という、2019年退社まで長年ニコンの伝説的なエンジニアとして活躍された後藤氏が、カメラ関係者と対談する連載です。
第一回のゲストに選ばれたのがシグマの山木社長。創業二代目のいわゆるボンボン社長なのですが(爆)、個人的に、今カメラ業界で一番キレのある経営者と思っている人です。
5月号は対談の後半部分。
なんと、シグマの新型カメラfpを、山木社長の目の前で後藤氏が分解する、という仰天展開です。
分解だけでもすごいのですが、そこから繰り広げられる会話がもう、マニアの極みというか…。
一部だけ抜粋させていただきます。
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後藤
「中を開けてみると、どのように熱を逃しているかが明快ですね。画像センサーユニットやエンジンなどからの熱を熱伝導性に優れるシートを介し、直後の鋼板、さらに背面のカバーを経由してヒートシンク構造により外部に放熱する仕掛けがよくわかります。バッテリー室のところにも熱を逃がす構造が見えます。ボディ本体とモニター間にあるスリットのようなデザインがアクセントにもなっていて、見た目にもいいですね。」
山木
「ありがとうございます。バッテリーも大きな熱源なので、当然放熱の工夫はしています。(略)それと外部から見たヒートシンク構造は、空気との接触面積を増やし、放熱効率を向上させる一種のフィンと言えるものです。ボディは防塵・防滴構造にしているので、ヒートシンクのフィン部から水が入るということはありません。」
後藤
「なるほど。空冷式オートバイのエンジンにある冷却フィンと似た発想でしょうか。」
山木
「この大型ヒートシンクシステムに加え、塗装には放熱塗料を採用しています。また、ボディの素材も堅牢性・放熱性の確保と軽量化を両立させるため、前後のカバーにはアルミダイキャストを採用しています。どちらもRAWで2時間の連続撮影を実現するための工夫です。」
後藤
「徹底していますね。いわゆるスペックには出てこない性能にもこだわりが感じられ、元技術屋にとりましては興味津々です。」
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「なんだこの会話は!?」と心底驚きました。
ちょちょいと他社の最新カメラを分解し、一目で構造を見抜く後藤氏はさすがです。
そして後藤氏の興味津々の質問攻めに対し、まるで自分が技術者として作ったかのように細部まで回答できる山木社長もすごいです。
普通のおっさん社長なら技術者や広報担当などを同席させて「君、ここなんでスリットにしたんだっけ? 代わりに答えてよ。」と慌てるのがありがちなパターンなのに。
かつてニコンを支えた後藤氏、今一番ノっている山木氏。
日本の製造業の神髄を知る人物同士のすごい会話の応酬に、心底感心しました。
以上、どうでもいいお話でした。
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- 2020/04/27(月) 18:00:00|
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