こんばんは、舐め好きハニーです。
キヤノンの業績については
以前4月にも触れましたが、本日、今年三度目の業績下方修正を発表しました。
→ キヤノン、3Qは減収減益で見通し下方修正 デジカメ市場の縮小止まらず（ITmedia）https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1910/28/news117.html
2019年3Qのイメージングシステムの数字を見ると、売上13.9%減もヤバいですが、営業利益56.8%減はさらに衝撃的です。
辛うじて営業利益率は5.3%ほどありますが、前年10.6%だった高収益率からすると相当深刻では、と思われます。
個人的見解ですが、製造業は営業利益率が10%以上だと高収益企業、5%以下だとかなり採算が悪い企業といえます。キヤノンといえば日本でも指折りの高収益企業として有名ですが、このままだとそれも過去の話になってしまうかもしれません。
キヤノンによればカメラ事業に関しては「レンズ交換式デジタルカメラはミラーレスカメラの拡販に努めたが、エントリー市場の縮小の影響を受けて、全体の販売数は前年同期を下回った」とのことです。
ただ、本当に「市場の縮小」の影響だけとは思えません。
率直に言って、ソニー、ニコンに比べ、最近のキヤノンのレンズ交換式デジタルカメラに「買いたい」と思う魅力あるモデルはほとんどありませんからね…。
例えば小売店のランキングでも、ソニーの圧倒的優位、キヤノンの凋落を物語っています。
→ 発売直後のα7R IVがデジタル一眼ランキングの頂点に。ソニー、強し（ヨドバシカメラ売れ筋ベストテン 「デジタル一眼カメラ」９月上期ランキング）https://capa.getnavi.jp/news/312791/この手のランキングはいろいろあるのですが、ヨドバシのランキングは比較的カメラマニアの声が反映される、と言われています。そんな中でキヤノンは台数は出るけど儲けが少ないエントリー機が辛うじて7位に入っているのみで、高収益な中上級機種はソニーに完敗、ニコンにも苦戦しています。
キヤノンの「市場が縮小し」というのは以前この欄で書いた「
狩猟時代の名残」で言うところの「男は外のせいにする」の典型では、と思います。
本当の原因は自らの商品に魅力がなくなっていることかもしれないのに、市場という外的要因のせいにしている、ということです。
ビジネスの世界は男脳なケースが多いので、このように公然と「外のせいにする」傾向が多くみられます。
確かに企業経営は外的要因の影響を大きく受けます。デジカメ業界も米中貿易摩擦、円高、スマホとSNSで完結する写真文化、またスマホそのものの技術的向上の影響を強く受けている、とはいえます。
とはいえ、本当にそれだけか？ ということです。
ソニーのカメラはこの市場環境でもそれなりによく売れているわけです。
我々はこうした男脳の言い訳を鵜呑みにせず、本当は外のせいだけではないのでは？ と本質をしっかりと見極めないとなぁ、とあらためて感じました。
ちなみに私は今日はキヤノンに対し厳しめでしたが、元々は大のキヤノンファンです。
社会人になってコツコツ貯金して最初に買った思い出のカメラはキヤノンのEOSです。
ファンとしてフォローすると、こうしたよろしくない業績報告をいち早く開示しているキヤノンは、企業の株主への姿勢としてはとても誠実です。
あとはモノ作りを再び頑張ってほしいなぁ、と願うばかりです。
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- 2019/10/28(月) 23:30:00|
- 狩猟時代の名残
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